(てっちゃ)
神さま、神さまぁ。起きてますかぁ?神さまぁ・・
(神さま)
起きておる、起きておる、神さまってものは寝ずにお前たちを見守っておるのじゃ。
(てっちゃ)
そうですか?それは失礼をいたしました。でも、なんか、見守るというか、監視されているような気がするのですが・・
(神さま)
馬鹿者めが・・・、たっくう。で、なんのようなのだ。
(てっちゃ)
神さま、今日は11月30日ですよね。
(神さま)
そうじゃ、今年も、あと一か月じゃ。
(てっちゃ)
実は、神さま、今日の朝のテニスを持ちまして、今シーズンのテニス修行を終わることにいたしました。
(神さま)
なんだ大げさだな、錦織選手みたいなことを申すでない。で、それがどうした。
(てっちゃ)
それが神さま、今年は、3月6日から、今日まで朝6時から1時間、雨の日と、旅行などの日を除き、毎日、テニスをやることができたのですよ。記録をみたら、206日間、時間にすると230時間。すごいでしょ。
(神さま)
何がすごいのじゃ。べつにどうってことはないぞ。あれは確か8月だったかのぉ。お前が調子にのってやってたので、ちょと、懲らしめてやったのは。
(てっちゃ)
そうですそうです。8月ですよ。左足が痛くなって、1週間、休んでしまいましたよ。あれはちょっと残念だったなぁ。今後、ああいうことは止めてください。
(神さま)
よいか、わしはちゃんと見てるのだ、あのまま調子にのってやってると、年齢、体力、気力のことを忘れ、いい気になって無茶をするからのぉ、とくにお前は。
この際聞くが、お前はいったいどういうつもりで毎日テニスをやってるのだ。健康のためか。
(てっちゃ)
健康のためなんかじゃ、ないですよ。ただ面白いからですよ。そりゃ、健康のためには運動が良いということは聞いてます、が、例えば、朝、毎日、ランニングをやりなさいと、神さまに言われても絶対お断りします。
朝は気持ちいいですよぉ。山もきれいだし、おてんと様におはようござんす、今日もよろしくって言うだいね。そんでもって、テニス仲間の人たちと、ひたすら、球を打ち合うだ。おもしれーじ。ふんとに。
(神さま)
わかったわかった、もうよい。して、腕の方は少しは上達したのか?
(てっちゃ)
・・・・・・
(神さま)
お前はいつもそうじゃな、都合が悪いとすぐに黙りこくる、ったくう。
(てっちゃ)
・・・・、腕の方は、ほとんど上達してないです、というか、低下、していますね。
この前も、女性の初心者の方とゲームしたのですが、ネットすれすれにポトンと落とされる戦術で、負けてしまいました。だめだね。前へ、もう一歩足が出ないだ・・。
(神さま)
何を泣き言を申しておる。そうやって、毎日、好きなことができることをありがたく思え。よいか。
(てっちゃ)
はいはい、わかりました。感謝いたします。でも、神さま、たまにはゲーム勝たせてくださいね。
(神さま)
たわけ、昔、たしか、美空ひばりだったかのぉ、「勝つと思うな、思えば負けよ 負けてもともと この胸の」って、歌っていただろう。あの勝負哲学を胸に刻むのだ、よいか。
まっ、簡単に言えば、負けたってどうってことない、気にするな、ってことじゃ、ははは。
実はな、吉田兼好が 徒然草の中で「勝たんと打つべからず 負けじと打つべきなり 」と書いているのじゃそうじゃ。
まっ、簡単にいうと、勝とうとするのではなく、負けないようにするってことじゃな。
(てっちゃ)
そんなこと言ったって、、そうはなかなかいかないですよ。
でも、錦織にしたって御嶽海にしたって、他のすごい選手だって、負けたことのない人っておそらくいないですよね。
だから、負けて初めて強くなるってことにして、てっちゃ、がんばります。神さま、来年も頼みますよ。
(神さま)
・・・・・・
2018年11月30日記